「1秒先の彼女」日本リメイクも決まった不思議なラブストーリー!

台湾のアカデミー賞にあたる金馬奨で最多5部門受賞し、日本版リメイクも決定した「1秒先の彼女」のあらすじ、キャスト紹介、見どころをご紹介します。ワンテンポ早い彼女とワンテンポ遅い彼の”時差”から生まれる、今までになかったラブストーリー!
目次
台湾のアカデミー賞で5冠『1秒先の彼女』

映画『1秒先の彼女』は、2020年に制作された台湾の映画です。
本作は、第25回釜山国際映画祭オープンシネマ部門正式出品作品で、さらに台湾のアカデミー賞に当たる第57回金馬奨で作品賞、監督賞など最多5部門を受賞するほど高く評価されました。
監督を務めたのは、チェン・ユーシュン。
彼が1995年に長編監督デビューした映画『熱帯魚』は、ロカルノ国際映画祭で青豹賞、国際批評家連盟賞、モンペリエ国際映画祭ゴールデンパンダ賞、金馬奨(台湾アカデミー賞)脚本賞、最優秀助演女優賞を受賞。
さらに長編2作目で1997年公開の映画『ラブ ゴーゴー』は第34回金馬奨最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞を受賞するなど高く評価される映画監督です。
この記事では、そんなチェン・ユーシュンの長編復帰3作目となる映画『1秒先の彼女』について紹介していきます。
『1秒先の彼女』のあらすじ
郵便局で働くシャオチーは、何をするにもワンテンポ早くて、仕事も恋も冴えないアラサー。
そんなある日、彼女は街で出会ったハンサムなダンス講師ウェンソンとバレンタインにデートの約束をする。
しかし彼女がふと目を覚ますと、なぜかバレンタインの翌日だった。シャオチーは失くした大切な1日の記憶を取り戻すべく奔走するが……。
『1秒先の彼女』のキャスト紹介
ヤン・シャオチー役:リー・ペイユー

出典: 映画.com
名前:リー・ペイユー(李霈瑜)
英語名:パティ・リー
生年月日:1988年7月16日
出身:台北
幼少期はニュージーランドで過ごし、大学時代はスウェーデンに留学していた。
19歳で広告モデルとしてキャリアをスタートし、その後イベントやTV番組など司会業での明るいキャラクターが幅広い層の支持を受ける。
テレビ番組『水下三十米(水中30メートル)』での活躍により、第54回金鐘奨(台湾エミー賞)最優秀ライフスタイル番組司会者賞を受賞。
映画は、2014年に『一分間だけ』、2017年に『海人魚』に出演。
『1秒先の彼女』では、郵便局に勤めるアラサー女子で、何をするにも他よりワンテンポ早いヤン・シャオチーを演じています。
本作で彼女は、第57回金馬奨(台湾アカデミー賞)主演女優賞、第2回台湾映画評論家協会賞主演女優賞にノミネートされました。
ウー・グアタイ役:リウ・グァンティン

出典: 映画.com
名前:リウ・グァンティン(劉冠廷)
生年月日:1988年11月11日
出身:屏東
約3年間国立小学校・中学校に勤めていた。
チェン・ユーシュン(陳玉勲)が手がけるCMに出演した際に、「Q place演技教室」という有名監督による演技訓練プログラムへの登録を勧められる。チェン・ユーシンの強いプッシュにより年齢制限の規則が変更され、プログラムに参加。
2016年、TVドラマ『恋の始まり 夢の終わり』に出演。
2017年、ドラマ『お花畑から来た少年』に出演し、第53回金鐘奨(台湾エミー賞)最優秀助演男優賞を受賞。
2019年、ドラマ『ひとつの太陽』に出演し、第56回金馬奨(台湾アカデミー賞)最優秀助演男優賞を受賞。
2020年には台湾版「GQ OF THE YEAR 2020」で最優秀演技賞を受賞するなど、台湾で注目を集める実力派俳優。
『1秒先の彼女』では、シャオチーに密かに想いを寄せるバスの運転手で、何をするにもワンテンポ遅いウー・グアタイを演じています。
本作で、第57回金馬奨主演男優賞、第2回台湾映画評論家協会賞主演男優賞にノミネートされました。
”時差”のある2人がキュート!
『1秒先の彼女』の主人公であるシャオチーは、何をするにも人よりワンテンポ早いです。
写真を撮る時も必ず目を瞑ってしまい、リレーはいつもフライング、映画は他の人よりも早く笑ってしまいます。
そして、郵便局に何度も訪れるバスの運転手・グアタイは何をするにもワンテンポ遅いです。
じゃんけんは後出し、ゆっくりなグアタイに合わせてか時計まで遅くなってしまうほど。
この「せっかち」と「ゆっくり」な2人による嚙み合わない描写が面白くて、見ていてクスッとしてしまいます。
そんな正反対の2人の組み合わせで物語を作ろうと監督が思ったきっかけは、なんとスポーツ。
野球の試合でピッチャーとバッターの関係はリズムの探り合いのようだと思い、「リズムの違い」というものが気になるようになったとのこと。
そこから、生活の中でも存在する「リズムの違い」に焦点を当て、制作したとのことです。
他人とテンポの違う2人が不器用で見ていてキュートで、引き込まれます。
台湾のバレンタインは夏に訪れる?
映画を見ていると「あれ?バレンタインの話なのに半袖で暑そう?なんで?」と思うかもしれません。
実は、台湾には年に2回バレンタインがあるのです。
1回目は私たちにも一般的な2月14日。2回目は旧暦7月7日の「七夕情人節(チャイニーズバレンタインデー)」。
しかも、この2回目の「七夕情人節(チャイニーズバレンタインデー)」の方が重要イベントなのです。
普段車が通行している道路もその日は歩行者天国になり、花火大会やイベントが行われ、多くの人が楽しみます。
また、バレンタインの形式は、主に男性から女性にプレゼントを贈るのが台湾式です。
『1秒先の彼女』で描かれるのもこの旧暦7月7日の七夕バレンタインデーです。
コメディかと思ったらファンタジーに!
映画は、日焼けしたシャオチーが交番に訪れ、「失くしものをしました。1日です。」と謎の発言をして始まります。
シャオチーは恋も仕事もパッとしない、自虐的なアラサーです。しかし、暗くなるキャラクターではなく、とても明るいので見ていて笑顔になります。
行動も発言もコミカルで、見ていてついついクスッとする場面が多いです。
そこまで見ると「コメディかな?」と思いますが、バレンタインデーが消えてしまうという驚きの展開で一気にストーリーは変わっていきます。
『1秒先の彼女』は前半と後半で映画の雰囲気が変わっていくのが魅力的です。
コメディもあり、ファンタジー要素もあり、さらには謎解き的な要素もあり……独特な世界観できっと今まで見たことないような映画になっています。
『1秒先の彼女』日本でのリメイク決定

出典: 映画.com
台湾のアカデミー賞に当たる第57回金馬奨で作品賞、監督賞など最多5部門を受賞した『1秒先の彼女』が、なんと日本で岡田将生、清原果耶のダブル主演でリメイクされることが決定しています。
監督は、映画『天然コケッコー』や『苦役列車』の山下敦弘。脚本は、ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や映画『ピンポン』などを手掛けクドカンの愛称で知られる宮藤官九郎です。
笑えて泣けて優しい気持ちになれる『1秒先の彼女』のリメイクに、山下敦弘監督×宮藤官九郎脚本のタッグは完璧かもしれませんね。
日本版リメイクでは舞台は京都に変わり、『1秒先の彼女』のキャラクター設定が男女逆になるため、タイトルも『1秒先の彼』に!
何をするにもワンテンポ早い彼・ハジメを演じるのは岡田将生。
何をするにもワンテンポ遅い彼女・レイカを演じるのは清原果耶。
『1秒先の彼女』の独特な世界観は、日本版リメイクではどのようになるのか気になりますね!
まとめ

ここまで台湾映画『1秒先の彼女』についてご紹介していきました。
第25回釜山国際映画祭オープンシネマ部門正式出品作品に選ばれたり、台湾のアカデミー賞に当たる第57回金馬奨で作品賞、監督賞など最多5部門を受賞するほど高く評価された作品です。
これまで見たことないような独特なストーリーで、テンポのズレによって生まれる奇跡に笑って泣いて、優しい気持ちになれる作品です。
さらに、2023年夏には岡田将生、清原果耶ダブル主演で日本版リメイクも決定しています。
これからより注目されるであろう『1秒先の彼女』を、ぜひdTVでご覧になってください。
本作品の配信情報は2023年2月20日時点のものです。
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