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美女と野獣
詩人ジャン・コクトーがシネマへその触手を伸ばして来るであろうことは当然考えられていたことだが、どんなジャンルにその触手を伸ばしてもコクトーでなければならない功績を残している彼がシネマの世界へ何をもらたすか、これが最も興味深い所であった。これまでに彼がシネマに関係した作品は四本あるが、第四作の「美女と野獣」では台本だけでなく演出までやっている。題材は十八世紀のありふれたおとぎばなしであり、彼自身巻頭タイトルに自筆で「世界は今あらゆるものを破壊し去ろうと熱中しているが、おとぎばなしが天国へ寝そべったまま連れて行ってくれたあの少年時代の信頼感と素直さとを取りもどしたい」という意味のことを述べてはいるが、何事も一筋なわでは行かぬコクトーのことである。この映画で彼が何を描写しようとしたか、これを探し出すことは誠に津々たる興味をそそるものである。美術のクリスチャン・ベラアル、作曲のジョルジュ・オーリックその他一流のスタッフの一丸となって創り出した交響詩的なニュアンスは旧来の映画にはなかった香気を充満させている。主演のジャン・マレーはコクトーに見出された新しい二枚目で日本では初めての顔。なおこの映画は1946年フランス映画コンクールの授賞作品で巴里ラ・マドレエヌ劇場で三ヶ月の長期興行に成功している。
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